特別講演会のお知らせ【2014.11.12】(2014.10.31更新)
演題 | ゲノム病理学の最前線:癌治療を目指したNGS解析 |
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演者 | 石川 俊平先生 |
所属 | 東京医科歯科大学難治疾患研究所ゲノム病理学分野 教授 |
日時 | 平成26年11月12日(水)17:30〜18:30 |
場所 | 北海道大学医学部中棟3階 セミナー室3-1 (札幌市北区北15条西7丁目) |
主催 | 北海道大学大学院医学研究科 腫瘍病理学・探索病理学分野 |
共催 | 日本病理学会北海道支部 日本生化学会北海道支部 北海道分子生物学研究会 |
概要 | 近年、がん領域において、次世代シーケンサー(NGS)を用いたがんゲノム解析技術が 発達し、ゲノム情報に基づいた病理診断、さらに有効な治療法の探索が急速に進んでいる。 びまん性胃がん(diffuse-type gastric carcinoma: DGC)は、胃がんの主要なサブタ イプである低分子がんであり、線維組織の増殖増生を伴う硬い(スキルス性)間質を有す ることから、しばしば「スキルス胃がん」と呼ばれる。スキルス胃がんは、極めて悪性度の 高い難治がんであり、これまで有効な分子標的治療薬がなく、その発がんメカニズムの解 明や治療標的分子の同定が課題となっている。石川先生らは最近、スキルス胃がん組織 からゲノムDNAを取り出し、次世代シーケンサーを用いて全エクソーム解析を実施、スキ ルス胃がん症例で高頻度に細胞運動・増殖制御に関わるRHOA遺伝子の機能獲得性変 異(gain-of- function)が起きていることを見出され、これがスキルス胃がんの重要なドラ イバー変異であることを明らかにされた。 本講演会では、NGSによるがんゲノム解析、変異プロファイルと臨床病理学的特徴との 比較、創薬ターゲットの探索までのプロセスを概説して頂く。 |
連絡先 | 北海道大学大学院医学研究科 腫瘍病理学分野 田中 伸哉 (TEL: 011-706-5052) |