特別講演会のお知らせ【2014.10.30】(2014.10.28更新)
演題 | 「バイオ医薬品の初回ヒト投与試験における課題-リスク低減に向けて」 |
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演者 | 川崎 ナナ 先生
(国立医薬品食品衛生研究所生物薬品部 部長)
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日時 | 平成26年10月30日(木) 18:00〜19:00 |
場所 | 北海道大学薬学部1階 臨床薬学講義室 (札幌市北区北12条西6丁目) |
主催 | 北海道大学大学院薬学研究院 日本薬学会北海道支部 |
共催 | 日本生化学会北海道支部
北海道分子生物学研究会
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概要 | 2013 年の世界医薬品売上トップ10 のうち7 製品をバイオテクノロジー応用 医薬品(バイオ医薬品)が占めている.新たな治療法の提供,QOL の向上, 及び医薬品産業の活性化などへの期待を背景として,バイオ医薬品開発は 一層活発化すると予想されている.バイオ医薬品開発における課題の一つに, 非臨床試験から臨床試験へ移行するときの被験者の安全性確保がある. ヒト初回投与試験の実施にあたっては,被験薬の品質評価に加え,非臨床試 験を通じてリスク要因を明らかにすること,また,リスクレベルに応じたリスク 低減策を講じることが求められる.品質的リスク要因として,不純物の残存や 汚染物質等の混入,及び薬理プロファイルに影響を及ぼすような不均一性の 存在などが考えられる.非臨床的リスク要因として,被験薬の作用機序,標的 分子の特性,及びモデル動物の妥当性などが考えられる.これらの要因に起 因するリスクの低減策の一つとして,ヒト初回投与量設定にあたって,従来か ら用いられている無毒性量(NOAEL)に加えて,推定最小薬理作用量(MABEL) を考慮することが提案されているところである. 本講演では,バイオ医薬品初回ヒト投与試験の安全性確保におけるリスク要 因とそのリスク低減策について考察したい. |
連絡先 | 北海道大学大学院薬学研究院 神経科学研究室 鈴木 利治 (TEL:011-706-3250) |