講演会のお知らせ【2014.8.25】(2014.07.31更新)
| 演題 | 制御性T細胞の発見と機能 基礎から臨床への展開 |
|---|---|
| 演者 | 坂口 志文 先生 |
| 所属 | 大阪大学免疫学フロンティア研究センター 実験免疫学研究室 教授 |
| 日時 | 平成26年8月25日(月) 午後5時より |
| 場所 | 北海道大学医学部学友会館フラテホール (札幌市北区北15条西7丁目) |
| 共催 | 北海道病理談話会 日本生化学会北海道支部 |
| 概要 | 坂口先生は、1980年代に生後早期の正常マウスから胸腺を摘出すると 自己免疫疾患が生じることを発見し、自己免疫疾患を負に制御する制御性 T細胞(Regulatory T細胞、Treg)が、CD25(IL-2受容体α鎖)をマーカー として持つことを見いだしました。 その後のご研究から、正常個体中に存在するTregは、免疫の自己寛容の 維持、免疫応答の抑制的制御に非常に重要であることを発表され、 世界中の研究室でも、それらを指示する研究結果が得られてきました。 2003年には、転写因子Foxp3がTregで特異的に発現し、Tregの分化と 機能を制御するマスター遺伝子であることを発見され、 Foxp3+CD25+CD4+制御性T細胞の量的・質的異常が、様々な自己 免疫疾患を含む炎症性疾患の直接的な原因となることを見いだしました。 ヒトにおけるTreg機能の、典型的な例として、Foxp3に変異を持つ、 小児の免疫不全疾患であるIPEX(Immune dysregulation, polyendocrinopathy, enteropathy, X-linked)症候群があります。 本疾患では、高頻度にI型糖尿病、甲状腺炎、炎症性腸疾患のみならず、 重篤なアレルギー(皮膚炎、食物アレルギー)を発症します。 逆に、実験的に、正常T細胞にFoxp3を強制発現させると、機能、表現型 の点で内在性のTregと同等の制御活性を誘導することができます。 しかし、Foxp3の詳細な解析から、Tregを標的とする免疫応答制御の臨床 応用に向けては、Foxp3遺伝子のみならず「Treg特異的遺伝子群」のエピ ジェネチック制御が重要であることも判ってきました。 本特別講演では、坂口先生によるTregの発見から、Tregによる免疫抑制 の分子機構およびTregの維持機構についてお話しいただき、現在、力を 入れられて取り組んでいるヒトTregの炎症性疾患、ガンへの展開を含めて 議論していただきます。 |
| 連絡先 | 北海道大学遺伝子病制御研究所・医学研究科 分子神経免疫学 村上 正晃 TEL:011-706-5120 |
