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講演会のお知らせ【第739回獣医学研究科談話会 2016.3.18】(3・15ポスター更新)(2016.02.06更新)

演題
『視床下部腹内側核による全身のエネルギー蓄積量の感知と糖代謝 調節機構』
Role of the ventromedial hypothalamus in the regulation of energy sensing and controls of systemic glucose metabolism  

 

演者

戸田知得 先生 

 

所属

YALE UNIVERSITY SCHOOL OF MEDICINE

 

日時

平成28年3月18日(金) 17:00〜〜18:00

 

場所

北海道大学 大学院獣医学研究科 第3講義室

 

共催

日本生化学会北海道支部

概要
 脳、特に視床下部は生体内外のあらゆる情報を感知・統合し、摂食および全身組織の代謝を調節することで、生体のエネルギーレベルの恒常性を保つ重要な器官である。特に糖代謝に関して視床下部は、血糖値や脂肪蓄積量の変動に応じて、肝臓からの糖産生と骨格筋などでの糖の取り込みを調節する。私はこの調節機構について、主に2つの研究を行ってきたので紹介したい。
1.視床下部腹内側核の糖感受性ニューロンにおけるミトコンドリア脱分極タンパク質2(UCP2)の働き
 視床下部には血糖の濃度変化に応じて活性化、または抑制される糖感受性ニューロンが存在する。私は、ミトコンドリア内膜に存在し、活性酸素の生成を調節するUCP2が、腹内側核の糖感受性および全身の糖代謝に重要な役割を営むことを、腹内側核特異的なUCP2過剰発現マウスおよび遺伝子欠損マウスを用いて明らかにした。高血糖時において糖感受性ニューロンのミトコンドリアは分裂する(fission)。UCP2はこのミトコンドリアの形態変化においてfissionを促進する作用を持ち、糖感受性を調節することも示唆された。
2.脂肪細胞由来ホルモン・レプチンによる全身の糖代謝調節機構 
 レプチンは脂肪組織重量が増加する(肥満する)ことに伴って、その分泌量が増加する。私は、レプチンが視床下部腹内側核ニューロンを活性化し、全身のインスリン感受性を亢進することで、肝臓からの糖産生の抑制と骨格筋での糖の取り込みを増加することを明らかにした。また、レプチンが腹内側核ニューロンにおいてMEK/ERK経路を活性化した後、視床下部弓状核や室傍核といった別の神経核にあるニューロンを介して、糖代謝を調節することを明らかにした。

 

連絡先
北海道大学 大学院獣医学研究科 生化学教室
木村 和弘(011-706-5204)

 

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