特別講演会のお知らせ【2016.1.26 川崎ナナ教授】(2016.01.12更新)
| 演題 | 「糖タンパク質の糖鎖解析技術の開発 -膜グライコプロテオミクスへの応用」
|
|---|---|
| 演者 |
川崎ナナ 教授
|
| 所属 |
横浜市立大学生命医科学研究科プロテオーム科学
|
| 日時 | 平成28年1月26日(火)17:00~18:30 |
| 場所 |
北海道大学 大学院薬学研究院 臨床薬学講義室
(札幌市北区北12条西6丁目)
|
| 主催 | 日本生化学会北海道支部 |
| 概要 |
ヒトタンパク質の解析がほぼ終了し、次の解析ターゲットとして、翻訳後修飾に関心が集まっている。糖鎖修飾は主要な翻訳後修飾の一つであり、特に、膜タンパク質においては、その多くが糖鎖修飾されていることが知られている。糖鎖は、タンパク質の高次構造形成や分子間相互作用等に関与していること、また、生命現象や疾患と連動して変動することから、これまで多くの研究者によって、糖鎖の構造と機能の関係の解明が行われてきた。しかし、膜タンパク質に関しては、質量分析技術が進展した現在に至っても、糖鎖の構造が明らかにされたタンパク質は極めて限定的である。それは、糖鎖構造が複雑で不均一性が高いことに加え、質量分析において、混在するペプチドだけでなく、界面活性剤によってもイオン化が抑制され、糖ペプチドのマススペクトルを取得することが容易でないからである。膜糖タンパク質の糖鎖解析では、いかに糖ペプチドを回収・濃縮するかが課題となっていた。
私たちは、ペプチド・糖ペプチド混合溶液に、5倍容のアセトンを加えることにより、主に糖ペプチドを沈殿物として回収できる簡単な方法を見出した。この方法では、界面活性剤も上清成分として除去されるため、膜を含む画分からの糖ペプチド回収にも利用可能である。私たちはこの方法を膜グライコプロテオミクスに応用し、これまで糖鎖構造が報告されていない多くの糖タンパク質の糖鎖構造を推定することができた。この中には、従来の糖鎖生合成経路では説明ができない糖鎖も含まれていた。さらに、免疫沈降法と組み合わせることによって、受容体タンパク質の糖鎖解析も容易となった。
本講演では、ヒト胎児肺線維芽細胞の膜画分や EGF 受容体の糖鎖を解析した例を用いながら、グライコプロテオミクスの新しい手法を紹介する。
|
| 連絡先 | 北海道大学大学院薬学研究院 神経科学研究室 鈴木 利治 (TEL :011-706-3250) |
関連資料
2016.1.26_Dr_Kawasaki_poster.pdf(103KB)
