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北海道支部について

講演会のお知らせ【2015.2.13】(2015.02.04更新)

 大阪大学の福崎英一郎教授が来学される機会に、講演会を企画しました。

福崎教授はメタボローム解析の世界的権威のおひとりです。

 講演では、先生の最新の研究成果について、興味深いお話が伺えるものと思います。

 年度末ご多忙の時期とは存じますが、多数のご参加をお待ちしています。

演題

「メタボロミクスの精密表現型解析への応用」

演者

福崎 英一郎 教授 (大阪大学工学研究科生命先端工学専攻)

日時

2015年2月13日(金)15:00-16:00

場所

北海道大学理学部5号館-301室(講義室)

(札幌市北区北10条西8丁目)

共催

日本生化学会北海道支部

概要

 トランスクリプトームおよびプロテオームは,ゲノム情報が実行される

過程のメディアの流れを表現する動的情報であるのに対し,メタボロームは,

ゲノム情報実行の結果であり,表現型と考えることができる.メタボローム

を観測する方法に特に制限はないが,質量分析は,感度,解像度にすぐれ,

代謝物の定性・定量分析の手法として最も頻用されている手法である.

我々は,定量性を重視したターゲットプロファイリングを実施し,得られた

メタボロームと表現型の相関関係を詳細に解析することにより,表現型発

現機構解明に資する代謝情報を得ることを主眼として研究を行っている.

本セミナーでは,いくつかのトピックスを中心として,メタボロミクスの

表現型解析への応用について議論したい.

 メタボリックフィンガープリンティングは,遺伝型の差異を解析できるだけ

なく,生体のダイナミックな変動の表現方法として期待できる.

例えば,実験動物の発生段階はメタボロームを説明変数として正確に予測する

ことができる.また,発生段階に重要な役割を担うバイオマーカーの探索も

可能であり,種々の基礎生物学に斬新な研究アイデアを与えることができる.

発生段階をモニタリングできるという性能は,臨床検体(血液,尿等)を

サンプルとして疾患の種類と病状レベルを推定することにも有用であり,

疾患バイオマーカー探索や,疾患の早期診断システム開発への応用も期待

できる.

 代謝の微細な差異を定量的に表現できるという特長を利用して,メタボロ

ミクスをバイオプロダクションの効率向上に適用する試みが近年成功を得て

いる.微生物で有用物質生産を試みる場合,通常,有用形質発現のために複

数の外来遺伝子を導入して形質転換することが一般的である.しかしながら

当初の期待どおりの形質を得ることは一般的に困難であり,その多くが代謝

のインバランスに起因すると言われている.メタボロミクスを用いることに

より複数の不都合箇所の発見,菌株改良戦略立案への寄与が期待できる.

 前述のアプリケーションは,観測条件における代謝物の相対量を観測し

メタボローム情報としている.適当な応答変数がある場合は,極めて有効な

戦術である.しかしながら,場合によっては代謝フラックス情報等の動的情

報が求められる場合がある.微生物醗酵制御のための確立された手法として

代謝フラックス解析(MFA)があるが,当該戦術を直接,非定常状態の生物

系や疾患研究に適用することは一般に困難である.我々の研究グループでは,

簡便な半定量的手法として安定同位体標識率の経時変動を情報とした

解析戦術を開発している.原理と応用について紹介したい.

連絡先

森川 正章

 

北海道大学大学院地球環境科学研究院

札幌市北区北10条西5丁目

TEL: 011-706-2253,  FAX:011-706-2253

e-mail:morikawa@ees.hokudai.ac.jp

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