講演会のおしらせ【IGM免疫学・炎症学セミナー 2015.8.26】(2015.08.18更新)
演題 | 糖尿病による認知症促進の鍵分子を探索する |
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演者 | 里 直行 先生 |
所属 | 大阪大学大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学 |
日時 | 平成27年8月26日(火)17:00-18:00 |
場所 | 北海道大学遺伝子病制御研究所5Fセミナー室 (札幌市北区北15条西7丁目) |
共催 | 北海道病理談話会・日本生化学会北海道支部 |
概要 | 超高齢化を迎えている現在、認知症患者は65才以上の14%、約400万人に 達するとされていて、その認知症の約半数はアルツハイマー病です。 糖尿病がアルツハイマー病の危険因子であることが多くの疫学的研究により 示されていますが、その機序は明らかになっていませんでした。そこで我々は、 糖尿病合併アルツハイマー病モデルマウスを作出することにより、この機序解 明に迫りました。この糖尿病合併アルツハイマー病マウスは非常に早期に認知 機能障害を示し、その機序としては脳血管へのβアミロイド蓄積の増強と脳内イ ンスリン抵抗性が考えられました。また、糖尿病がアルツハイマー病の病態を 増悪するのみならず、その逆方向にもアルツハイマー病が糖尿病の病態を増悪 することを見出し、糖尿病とアルツハイマー病の間には相互的な病態修飾作用 があることを提唱しました。 現在、この相互的な病態修飾作用の鍵分子の探索を進めていて、両疾患の新規 治療法の開発を目指しています。 今回、我々の一連の認知症、糖尿病研究に関してわかりやすく解説いたします。 |
連絡先 | 北海道大学遺伝子病制御研究所・医学研究科 分子神経免疫学 村上 正晃 |